矯正治療で抜歯が必要になる場合はどんな時?
本日は矯正治療において抜歯が必要となる場合のお話です。
ほとんどの場合で親知らずは抜歯を必要としますが、
それ以外の歯を抜かなければならない場合もありますので、
親知らず以外を抜歯するケースについてお話させていただきたいと思います。
前回のお話させていただいた、遠心移動により、
マウスピース矯正ではスペースが不足している場合でも、
抜歯せずに矯正治療を行うことが可能なケースが増えています。
従来のワイヤー矯正では抜歯という診断を受けた場合でも、
より多くの選択肢から治療法を選んでいただけるようになりました。
抜歯が必要となる場合は大きく2つです。
1つは顎の骨が小さく、もしくは歯が大きく、
スペースが4mm以上不足しており、
歯の間を削ったり、遠心移動や側方拡大を行っても、
歯の凸凹が解消が難しい場合です。
不足しているスペースを獲得する方法として、
優先順位として、まず遠心移動、側方拡大、
それでも不足する場合は、IPR(歯の間を削り歯を小さくすること)、
そして、さらに不足する場合は最終手段として抜歯といった選択肢となります。
できるだけ不可逆的な処置はしないように、
健康な歯を削ったり、抜歯しなくていいように治療計画を立てて行きます。
2つ目の抜歯が必要なケースは口元の突出感を大きく改善したい場合です。
口元の突出感も多少であれば、遠心移動と側方拡大、
IPR(歯の間を削り歯を小さくすること)で改善はできます。
しかし大きくお顔の印象を変えたい方、
骨格的に口元が前方に位置している方は、
抜歯を行い大きく歯を後ろに下げる必要があります。
どちらの場合でもマウスピースのみでは時間がかかってしまうため、
アンカースクリューを歯の根元に埋め込んで
そこからゴムで力をかけていく必要があったり、
場合によってはワイヤーも併用した方が良い場合もあります。
次に抜歯をする部位ですが、動かして行きたい方向、
虫歯の治療の有無や、根の状態など総合的に判断し
抜歯部位を決めて行きます。
最も多いのが第一小臼歯と呼ばれる4番目の歯です。
第一小臼歯は横幅が約7mmありますので、
それを抜歯したスペースを使って歯を並べて行きます。
その次に多い抜歯部位は下の前歯の一本抜歯です。
奥歯の噛み合わせはそれほど悪くない場合や
下の歯の凸凹のみ強い場合にこの部位を選択します。
3番目は第二大臼歯と呼ばれる一番奥の歯です。
上顎全体を後ろに移動させる必要がある場合にこの部位を選択します。
いずれのケースでもやはり抜歯すると元に戻すことはできませんので、
患者様のご希望もしっかりとお聞きした上で、慎重に抜歯部位を決定して行きます。
現在はマウスピース矯正と併用できる装置も増え、
抜歯しなくても噛み合わせを改善できるケースが増えていますが、
やはり抜歯をした方が早く治療も終わり綺麗なケースもあります。
患者様のご希望に合わせて、
色々な治療法をご提案させていただきますので
お気軽にご相談ください!
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